2021年6月1日

日本認知症本人ワーキンググループ　理事　佐藤雅彦

できることとできないこと

1    本を読む気力はなくなった。絵本なら読むことができ、内容を要約して人に話すことができる。

2    長い文章は、読む気がしない。箇条書の短い文章なら読んで、理解できる。

3    教会の説教は全然頭に残らない。聞いているのが苦痛である。短い話なら、理解でき、頭に残る。

4     人の名前は覚えられないが、ケアハウスに職員か、利用者かの区別は付く。デイサービスのスッタフか利用者かの区別は付く。

5     ビデオデッキの操作はできないがCD プレイヤーの操作はできる。

6     アラーム設定なしで、食事に行きことができないが、アラームを設定して、決められた時間に食事に行くことができる。

7     何事も、自動的にはできないが、意識すればできる。例えばエレベーターの階数を押すこと

8     アラームなしでは起きられないが、アラームで朝起きられる。

9    文字を書くことはできないが、ipadで文章を作ることができる。

10   飛行機は一人で乗れないが、新幹線は一人で乗れる。

11   何かをする気力はなくなったが、音楽を聴いたり、散歩に行くことができる。

12   新たに何かすることは億劫になったが、臨床美術教室には行くことができる。

13   外出するのは億劫になったが、病院には行くことができる。

14   ホームページを更新できないが、Facebookには投稿できる。

15   新しいところうに一人で行くことができないが、案内人を頼んで行くことができる。

16   調子の悪い時もあれば、良い時もある。波がある。

17   部屋の掃除はできないが、洗濯は一人でできる。

18   Googleカレンダーなしに予定は管理できないが、Googleカレンダーで予定が管理できる。

19乗換案内アプリで指定された時間指定されて駅に行きことができる。

20    アラーム機能で予定がこなせる。

21    Ipadで問題点を書き出すことによって、解決策が見つかる。

22   記憶はできないが、ipadに記録できる。

23  自分を観察して、ipadで記録できる。メモなしで話ができないが、メモを作りメモを見ながら話ができる。

24  テレビは見ないが、ラジオは聞く。

25   新聞は読まないが、スマホに送られてくるニュースは読む。

26   新しい歌は知らないが、昭和の歌なら知っている。

27   パソコンは使わないが、ipadは使う。

28   Zoom 、スマホが使える。臨床美術で絵を描くことができる。

29   多くの問題を抱えているが、自分で解決できる。

30    時間感覚はないが、スマホで時刻を確認できる。

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残念なことと感謝できること

残念なこと

1    本が読めなくなったこと。

2     5分以上の話の内容が、要約して頭に残らないこと。

3     100字以上の文章が読めなくなったこと。

4     新しいことに挑戦する意欲がなくなったこと。

感謝できること

1     絵本が読めて、内容を要約して人に話せること。

2     美しい絵本や写真集を、美しいと感じること。

　　花など美しいものを見て、美しいと感じられること

3     美味しい料理が、美味しいと感じられること。３度の食事が美味しいこと。

4     自立した、生活ができること。

5     考えていることが、ipadを使って文書にできること。

6     散歩が自由にできること。

7     通販で、買い物が自由にできること。

8     生活に困らないだけの蓄えがあること。

9     生かされていることに感謝できること。

10   臨床美術で絵を描くことが見つかったこと。

11   多くのメル友がいて、メッセージに対して、返事をくれること。